名取に炭化炉、初稼働!ゼロカーボンの拠点「ねのfarm」誕生。
ねのfarmで始まった新たな挑戦
四国最西端・佐田岬半島の先端部に位置する名取地区。
ここで今年度から本格的に始まったのが、**「土・森・人・地球がつながる」名取地域循環共生圏プロジェクト(仮称)**です。
その舞台となる耕作放棄地「ねのfarm」では、愛媛県から業務委託された「ゼロカーボンビジネス創出事業」の一環として、園地や周囲の森の環境再生・保全に向けた取り組みがスタートしました。
第一弾は「バイオ炭」づくり
最初の活動は、かつて園地にあったサンフルーツの木や、防風垣の杉を伐採し、それらを原料にバイオ炭を作る取り組みです。
2025年8月8日、高槻バイオチャーエネルギー研究所の協力により炭化炉を設置。試運転を経て、本格的な運用を開始しました。

> 四国最西端・佐田岬半島の先端部、名取地区にある「ねのfarm」。ここから環境再生の挑戦が始まります。
> Located at the westernmost tip of Shikoku, Natori District on the Sadamisaki Peninsula, “neno farm” marks the starting point of our environmental restoration challenge.
> (撮影日 / Photo taken: Aug. 8, 2025)

設置を終えた炭化炉。ここでサンフルーツや杉がバイオ炭へと生まれ変わります。
The newly installed carbonization kiln will transform Sanfruit trees and cedar into biochar.
(撮影日 / Photo taken: Aug. 8, 2025)
環境負荷を抑えた炭化炉
この炭化炉は、密閉型平炉の構造を持ちながら、様々な素材を炭化できるのが大きな特徴です。
底部の熱源から上方向に熱を伝え、約800℃の高温で炭化を進行。密閉構造のため熱効率が高く、煙や匂いも抑えられます。
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高温炭化(約800℃)で安定した品質のバイオ炭を製造
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密閉型で環境負荷を軽減しつつ、木材・竹・果樹の剪定枝など多様な原料に対応
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炭化時の煙は水蒸気が主体で、有害成分は分離・回収可能
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炭化後は粉炭・木炭・竹炭など、用途に応じて活用可能

初めての着火。火と向き合いながら、丁寧に作業を進めます。
The first ignition — carefully handled while watching the flames.
(撮影日 / Photo taken: Aug. 8, 2025)
今後の展開
「ねのfarm」内では、順次サンフルーツや杉を炭化し、園地の土壌改良に活用。
さらに他の園地でも利用して土壌の変化を継続的に調査します。
将来的には、このバイオ炭を商品化し、地域内外での利用拡大にも取り組みます。
学びと交流の場へ
ねのfarmでは炭作り体験をはじめ、耕作放棄地や森の再生・保全に関する教育プログラムも計画中です。
地元農家や研究者、環境アドバイザー、炭の専門家など、多様な人々が関わるこの場を、学びと交流の拠点として育てていきます。
プロジェクト体制
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主体:ユウギボウシ愛媛
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協力:
茨城大学農学部附属国際フィールド農学センター 小松崎教授
えひめ千年の森をつくる会 会長/元愛媛大学教授 鶴見博士(経済学)
炭アドバイザー 猪谷氏
高槻バイオチャーエネルギー研究所
地元農家の皆さん
まとめ
耕作放棄地が再び命を吹き込まれ、土・森・人・地球をつなぐ循環の場になる。
ねのfarmでの取り組みは、その確かな一歩を踏み出しました。